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冷却ファンが正しく動作していない?原因と対処法を解説

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冷却ファンが正しく動作していない?5つの原因と対処法

パソコンを使っていると、「ブーン」という大きな音や「カラカラ」といった異音に悩まされたことはありませんか。あるいは、パソコン本体が異常に熱くなったり、突然シャットダウンしたりといったトラブルに見舞われることもあるでしょう。これらの症状は、パソコン内部の温度を調節する冷却ファンが正しく動作していないサインかもしれません。冷却ファンは、パソコンの心臓部であるCPUやその他のパーツを熱から守る、非常に重要な役割を担っています。もし冷却ファンの不調を放置してしまうと、パーツの劣化を早め、最悪の場合、パソコン全体の故障につながる可能性も否定できません。この記事では、冷却ファンが正常に機能しない主な原因から、ご自身で試せる具体的な対処法、そして専門業者に修理を依頼する際のポイントまで、分かりやすく解説していきます。

  • 冷却ファンが正しく動作しない原因の特定方法
  • 初心者でも安全にできる冷却ファンの掃除手順
  • ノートパソコンとデスクトップPCでの対処法の違い
  • 専門の修理業者に依頼する際の費用相場と選び方
目次

冷却ファンが正しく動作していない原因を特定

  • パソコン内部のほこりが詰まっている
  • ファンからカラカラと異音がする
  • 経年劣化によるファンの寿命かも
  • BIOSの設定を確認してみよう
  • ソフトウェアの不具合が影響している

パソコン内部のほこりが詰まっている

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パソコンの冷却ファンが正しく動作しない最も一般的な原因の一つが、内部に蓄積したほこりです。パソコンは内部の熱を外部に逃がすために、ファンを使って空気を取り込み、循環させています。この空気の流れと一緒に、室内の細かいほこりやペットの毛なども吸い込んでしまうのです。

吸い込まれたほこりは、冷却ファンの羽根や、熱を吸収するヒートシンクと呼ばれる金属部分に付着します。ほこりが溜まると、ファンの回転が妨げられたり、空気の流れが滞ったりして、冷却効率が著しく低下します。 その結果、パソコン内部の温度が上昇し、ファンはさらに高速で回転しようとするため、騒音が大きくなるという悪循環に陥るのです。

ほこりを放置するリスク

ほこりの蓄積を放置すると、単に冷却性能が落ちるだけではありません。ほこりが湿気を吸うことで、電子回路がショートする原因になったり、ファンのモーターに絡みついて物理的に故障させてしまったりする危険性もあります。

特に、カーペットが敷かれた部屋や、ペットを飼っている環境、喫煙者がいる家庭ではほこりが溜まりやすいため、定期的な確認と清掃が重要です。

「最近、ファンの音が大きくなったな」と感じたら、まずはパソコンの通気口をチェックしてみてください。ほこりがびっしりと詰まっている場合は、それが不調の直接的な原因である可能性が高いでしょう。

ファンからカラカラと異音がする

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冷却ファンから「カラカラ」「カタカタ」といった異音が発生している場合、いくつかの原因が考えられます。 正常なファンは「ブーン」という回転音がする程度ですが、明らかに何かがぶつかっているような音がする場合は注意が必要です。

最も多い原因は、パソコン内部のケーブルがファンの羽根に接触しているケースです。 特にデスクトップパソコンの場合、内部の配線が振動などで緩み、回転しているファンに触れてしまうことがあります。 この状態を放置すると、ケーブルの被膜が削れて断線したり、ファン自体が破損したりする恐れがあるため、早急な対処が必要です。

もう一つの原因として、ファンの軸自体に問題が発生している可能性が挙げられます。長期間の使用により、ファンの回転軸がずれたり(軸ズレ)、内部の潤滑油が切れたりすると、正常な回転ができなくなり異音を発します。 これは経年劣化によるもので、ファンが寿命を迎えつつあるサインとも言えるでしょう。

異音の種類と原因の目安

  • カラカラ・カタカタ:ケーブルの接触や、ファンの羽根に異物が当たっている可能性が高いです。
  • ジージー・ブーン:軸の劣化や潤滑油切れ、モーターの不具合などが考えられます。

いずれにせよ、異音はファンが何らかの異常を抱えている明確な証拠です。放置すれば冷却性能の低下はもちろん、突然ファンが停止してしまい、CPUなどの重要パーツに深刻なダメージを与えることになりかねません。

経年劣化によるファンの寿命かも

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冷却ファンはモーターで羽根を回転させる物理的な部品のため、他の電子部品と同様に経年劣化による寿命が存在します。パソコンの使用時間や環境によって大きく異なりますが、一般的に冷却ファンの寿命は数万時間程度、年数にするとおよそ3年~7年が目安とされています。

長期間にわたって回転し続けることで、ファン内部のベアリング(軸受)が摩耗したり、モーター自体が劣化したりします。 これが異音や回転速度の低下、最終的にはファンの完全な停止につながるのです。

ファンの種類による寿命の違い

冷却ファンには、主に「空冷式」と「水冷式」の2種類があります。一般的なパソコンに搭載されているのは空冷式ファンです。高性能なゲーミングPCなどに採用される水冷式クーラーも、冷却液を循環させるポンプやラジエーターを冷やすファンがあり、これらも消耗品です。水冷式の方が構造が複雑なため、空冷式よりも寿命が短い傾向にあるという情報もあります。

以下のような症状が見られる場合、ファンの寿命が近い可能性があります。

  • 以前よりもファンの回転音が大きくなった、または異音がするようになった。
  • パソコンの温度が以前よりも高くなりやすくなった。
  • 専用ソフトなどで確認した際、ファンの回転数が不安定または極端に低い。

特に、購入から数年が経過したパソコンで不調が見られる場合は、部品の寿命を疑ってみる必要があります。前述のほこりの問題やケーブル接触が見られないにも関わらずファンの調子が悪い場合は、経年劣化による故障の可能性が高いと言えるでしょう。

BIOSの設定を確認してみよう

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物理的な故障や汚れだけでなく、パソコンの基本的な動作を制御するBIOS(バイオス)またはUEFI(ユーイーエフアイ)の設定が原因で、冷却ファンが正しく動作していないケースもあります。BIOSは、パソコンの電源を入れたときに最初に起動するプログラムで、ハードウェアの管理や設定を行っています。

多くのマザーボードでは、BIOS設定画面からCPUの温度に応じてファンの回転数をどのように変化させるか(ファンコントロール)を調整できます。 この設定が意図せず変更されてしまったり、何らかの理由で最適な設定になっていなかったりすると、ファンが必要な場面で十分に回転しなかったり、逆に常に高速で回転してしまったりすることがあります。

BIOSでのファン設定の確認ポイント

  1. BIOS画面への入り方: パソコンの電源を入れた直後、メーカーロゴが表示されている間に特定のキー(多くは「Delete」キーや「F2」キー)を連打することでBIOS設定画面に入れます。
  2. 確認する項目: BIOSメニューの中から「Hardware Monitor」や「PC Health Status」、「Fan Info」といった項目を探します。
  3. 設定モードの確認: ファン設定には、「Silent(静音)モード」「Standard(標準)モード」「Full Speed(フルスピード)モード」や、温度に応じて回転数を細かく設定できる「Manual(手動)モード」などがあります。 この設定が「Silent」や極端に低い回転数に固定されていると、冷却不足になる可能性があります。

特に、自作パソコンやBTOパソコンを使用している場合、初期設定のままではファンコントロールが最適化されていないことがあります。 また、BIOSのアップデートやリセットを行った際に設定が初期化され、ファンの動作が変わってしまうことも考えられます。一度、ご自身のパソコンのBIOS設定がどのようになっているか確認してみる価値はあるでしょう。

BIOSの設定変更はパソコンの動作に直接影響を与えるため、内容をよく理解せず安易に変更することは避けてください。もし設定を変更する場合は、元の設定をメモしておくなど、慎重に作業を行いましょう。

ソフトウェアの不具合が影響している

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冷却ファン自体に物理的な問題がなくても、ソフトウェア側の問題によってファンが異常な動作をすることがあります。これは、特定のソフトウェアが高い負荷をパソコンにかけ続けることで、CPUの温度が常に高い状態になり、結果としてファンが高速で回転し続けるという状況です。

原因となりうるソフトウェアには、以下のようなものが考えられます。

  • バックグラウンドで動作する常駐ソフト: ウイルス対策ソフトや各種アップデートツールなどが、意図せずCPUに高い負荷をかけている場合があります。
  • 特定のアプリケーション: 動画編集ソフトやPCゲームなど、元々高い処理能力を要求するアプリケーションの使用中は、CPU温度が上昇しファンが高速回転するのは正常な動作です。しかし、アプリを終了してもファンの回転が収まらない場合は、そのアプリが正常に終了していない可能性があります。
  • マルウェアやウイルス: パソコンに侵入したマルウェアが、裏で勝手に処理を行い、CPUリソースを大量に消費しているケースも考えられます。
  • OSやドライバの不具合: Windowsのアップデート後や、各種ドライバの更新後にファンの動作がおかしくなった場合は、それらのソフトウェアに不具合がある可能性も疑われます。

タスクマネージャー(Windowsの場合、Ctrl + Shift + Escキーで起動)を開き、「プロセス」タブを確認することで、どのアプリケーションがCPUに高い負荷をかけているかを特定できます。もし見慣れないプロセスや、特定のアプリが常に高いCPU使用率を示している場合は、それが原因である可能性が高いでしょう。

「特に重い作業をしているわけでもないのに、ファンがずっとうるさい」という場合は、一度タスクマネージャーを覗いてみることをお勧めします。思わぬソフトウェアがパソコンに負担をかけているかもしれません。

冷却ファンが正しく動作していない時の対処法

  • まずはファン周辺の掃除を試す
  • CPUファンの交換で改善することも
  • ノートパソコンは修理に出すべき?
  • 自分で直せないなら専門業者へ依頼
  • それでも冷却ファンが正しく動作していないなら

まずはファン周辺の掃除を試す

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冷却ファンの不調を感じたら、最初に行うべき最も効果的な対処法は「掃除」です。前述の通り、ほこりの蓄積は冷却性能を低下させる最大の原因の一つです。 適切な手順で掃除を行うことで、多くの場合は症状が改善されます。

掃除を始める前の重要注意点

作業前には必ずパソコンをシャットダウンし、電源ケーブルやバッテリーを抜いてください。 また、静電気は精密機器の天敵です。作業前に金属製のものに触れて体内の静電気を逃がすなど、静電気対策を忘れずに行いましょう。

デスクトップパソコンの掃除手順

  1. パソコンの側面パネルを開けて、内部にアクセスします。
  2. まず、目に見える大きなほこりをピンセットなどで優しく取り除きます。
  3. 次に、エアダスターを使って、ファンやヒートシンクに溜まった細かいほこりを吹き飛ばします。この時、ほこりを内部の奥に押し込まないよう、ケースの内側から外側の通気口に向かって風を当てるのがコツです。
  4. ファンを固定して、羽根の隙間やヒートシンクのフィン(溝)の部分を重点的に清掃します。ファンが高速で回転しすぎないように、手で軽く押さえておくと安全です。

ノートパソコンの掃除手順

ノートパソコンは分解が難しいため、基本的には外部からの掃除が中心となります。

  1. 本体の吸気口と排気口の位置を確認します。
  2. エアダスターを排気口から軽く吹き込み、内部のほこりを逆流させて吸気口から出すイメージで清掃します。ただし、ノズルを奥まで差し込んだり、長時間強く吹き付けたりすると、ほこりが内部で固まったり、ファンを破損させたりする可能性があるため注意が必要です。

掃除機を使ってほこりを吸い出す方法もありますが、静電気を発生させやすく、ノズルが内部のパーツに接触して破損させるリスクがあるため、あまり推奨されません。 基本的にはエアダスターの使用が安全です。

定期的な掃除は、冷却ファンのトラブルを未然に防ぐ最も基本的なメンテナンスです。3ヶ月から半年に一度は内部の状態を確認する習慣をつけると良いでしょう。

CPUファンの交換で改善することも

掃除をしても異音が消えない、またはファンが全く回転しないといった場合は、ファンの経年劣化や物理的な故障が考えられます。このような状況では、CPUファン自体を新しいものに交換することで問題が解決する可能性があります。

ファン交換が有効なケース

  • ファンから「カラカラ」「ジージー」といった明らかな異音がする。
  • ファンが回転したり止まったりを繰り返す、または全く動かない。
  • 購入から数年が経過しており、寿命が考えられる。

特に、デスクトップパソコンの場合、比較的簡単にCPUファンの交換が可能です。 新しいファンは数千円程度から購入でき、性能の高い静音ファンなどに交換することで、冷却性能と静音性の両方を向上させることもできます。

CPUファン交換の基本的な流れ(デスクトップPC)
手順 内容と注意点
1. 準備 PCの電源を完全に落とし、ケーブル類をすべて抜きます。静電気対策も忘れずに行います。
2. 古いファンの取り外し マザーボードに接続されているファンの電源コネクタを抜きます。次に、ヒートシンクに固定されているファンを取り外します。多くはネジやクリップで留まっています。
3. 清掃 ファンを外したついでに、ヒートシンクに付着している古いCPUグリスをきれいに拭き取ります。
4. 新しいファンの取り付け 新しいファンをヒートシンクに固定し、電源コネクタをマザーボードの所定の位置に接続します。

CPUファンの交換には、ある程度の知識と慎重な作業が求められます。特に、CPUとヒートシンクの間には熱を効率的に伝えるためのCPUグリスが塗られており、ファンの交換時にはこのグリスの塗り直しも必要になる場合があります。 作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者に依頼することをお勧めします。

一方で、ノートパソコンのファン交換は分解の難易度が非常に高く、初心者には推奨されません。次の項目で詳しく解説します。

ノートパソコンは修理に出すべき?

デスクトップパソコンとは異なり、ノートパソコンの冷却ファンに関する問題は、専門の修理業者に依頼するのが最も安全で確実な選択肢です。ノートパソコンは非常にコンパクトな設計で、内部の部品が密集しており、分解・組立には専門的な知識と技術が必要とされます。

自分で修理すべきでない理由

  • 分解の難易度が高い: 小さなネジが多く、ケーブル類も複雑に配置されているため、元に戻せなくなるリスクがあります。
  • 破損のリスク: 無理にケースをこじ開けようとすると、爪が折れたり、内部のフラットケーブルを断線させてしまったりする危険性が高いです。
  • 保証の対象外になる: ユーザー自身が分解した場合、メーカーの保証期間内であっても保証が受けられなくなるのが一般的です。

掃除をしても改善しない異音や、ファンが停止しているといった症状の場合、内部でファンが故障している可能性が高いです。このような場合は、無理に自分で解決しようとせず、速やかにプロに相談しましょう。

「修理に出すと高そう…」と不安に思うかもしれませんが、問題を放置してマザーボードなど他の高価な部品が故障してしまうと、さらに高額な修理費用がかかることになります。早めの対処が結果的にコストを抑えることにも繋がります。

修理を依頼する先としては、購入したメーカーのサポートセンターや、パソコン修理を専門に行う業者が挙げられます。それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、自分に合った依頼先を選ぶことが大切です。

ノートパソコンの修理依頼先の比較
依頼先 メリット デメリット
メーカー ・純正部品で修理してくれる安心感
・保証期間内であれば無償または安価で修理できる可能性がある
・修理期間が長くなる傾向がある
・保証期間外の場合、修理費用が割高になることがある
専門修理業者 ・メーカー修理より費用が安い場合が多い
・修理期間が比較的短い(即日対応の業者も)
・メーカーサポートが終了した古い機種でも対応可能な場合がある
・業者によって技術力や料金に差がある
・信頼できる業者を見極める必要がある

自分で直せないなら専門業者へ依頼

ここまで紹介した対処法を試しても症状が改善しない場合や、そもそも自分でパソコンのケースを開けることに不安がある場合は、迷わず専門の修理業者に依頼しましょう。プロに任せることで、原因を正確に特定し、適切に修理してもらえるため、安全かつ確実です。

専門業者に依頼するメリット

  • 正確な診断: 豊富な知識と経験から、ファンの問題だけでなく、他の潜在的な不具合も発見してくれる可能性があります。
  • 迅速な対応: 持ち込み修理であれば、その日のうちに修理が完了することもあります。
  • データの保護: 多くの専門業者では、内部のデータを保持したまま修理を行ってくれます。
  • 修理後の保証: 修理した箇所に対して保証期間を設けている業者が多く、万が一再発した場合でも安心です。

信頼できる修理業者の選び方

安心して任せられる業者を選ぶためには、以下のポイントを確認することが重要です。

  1. 修理実績が豊富か: ホームページなどで、これまでの修理実績や対応件数を確認しましょう。
  2. 見積もりが明確か: 修理に取り掛かる前に、作業内容と費用の詳細な見積もりを提示してくれる業者を選びましょう。 作業後に追加料金を請求されないかどうかも確認が必要です。
  3. 対応が丁寧か: 電話やメールでの問い合わせに対して、親身に、そして分かりやすく説明してくれるかも大切な判断基準です。
  4. 保証制度があるか: 修理後の保証の有無や期間を確認しておくと、万が一の際に安心です。

修理費用の相場は、ノートパソコンのファン交換でおおよそ16,500円~27,500円程度が目安となりますが、機種の分解難易度によって変動します。 いくつかの業者に見積もりを依頼し、料金とサービス内容を比較検討することをおすすめします。

それでも冷却ファンが正しく動作していないなら

ファンの清掃や交換、さらには専門業者による修理を経てもなお、冷却ファンが正しく動作しない、あるいはパソコンの不調が改善されないという稀なケースもあります。このような場合、問題の原因は冷却ファンそのものではなく、他のパーツにある可能性が考えられます。

考えられるその他の原因

  • マザーボードの故障: 冷却ファンに電力を供給したり、回転数を制御したりしているのはマザーボードです。 マザーボード上のファンコネクタや制御チップが故障していると、新しいファンに交換しても正常に動作しません。マザーボードの故障は、コンデンサの劣化などが原因で起こることがあります。
  • 電源ユニットの不具合: パソコン全体の電力供給を担う電源ユニットが劣化・故障していると、各パーツへ安定した電力を供給できなくなります。これにより、ファンが正常に回転できなくなることがあります。
  • 温度センサーの異常: CPUやマザーボードには、温度を監視するためのセンサーが搭載されています。このセンサーが故障して常に高い温度を検知してしまうと、ファンが必要以上に高速で回転し続けることがあります。逆に、低い温度しか検知できなければ、負荷がかかってもファンが回転しないという事態も起こり得ます。

ここまでくると自己解決は困難

これらの原因は、複数のパーツを検証する必要があるため、特定が非常に困難です。マザーボードや電源ユニットの交換は高額になることも多く、修理を続けるか、新しいパソコンの購入を検討するかの判断が必要になる場合もあります。

もし、修理業者に依頼して「ファン以外の部品が原因」と診断された場合は、修理にかかる費用と、パソコンの使用年数や性能を天秤にかけて、総合的に判断することが賢明です。例えば、購入から5年以上経過しているパソコンであれば、高額な修理費用をかけるよりも、最新モデルに買い替えた方が長期的に見てコストパフォーマンスが高いという考え方もあります。

いずれにしても、まずは信頼できる専門業者に正確な診断をしてもらうことが第一歩です。その診断結果をもとに、最適な選択をしましょう。

まとめ:冷却ファンの不調は放置せず早めの対処を

この記事では、パソコンの冷却ファンが正しく動作しない原因と、その対処法について詳しく解説しました。最後に、記事の要点をリストで振り返ります。

  • 冷却ファンの不調は異音や本体の過熱、突然のシャットダウンなどの症状で現れる
  • 最も一般的な原因はパソコン内部に蓄積したほこり
  • ファンから「カラカラ」という音がする場合はケーブルの接触を疑う
  • ファンの寿命は一般的に3年から7年程度が目安
  • BIOSの設定がファンの動作に影響していることもある
  • ソフトウェアの高負荷が原因でファンが回り続ける場合もある
  • 最初の対処法として最も効果的なのはエアダスターを使った掃除
  • 掃除前の電源オフと静電気対策は必須
  • デスクトップPCはファンの交換が比較的容易な場合がある
  • ノートPCの分解・修理は難易度が高いため専門業者への依頼を推奨
  • 業者選びは修理実績、見積もりの明確さ、保証の有無がポイント
  • ファンを修理しても直らない場合はマザーボードなど他の部品の故障も考えられる
  • 修理費用とPCの使用年数を考慮し買い替えも視野に入れる
  • ファンの不調は放置すると重大な故障につながるため早めの対処が重要
  • 定期的な清掃がトラブル予防の鍵
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